使役動詞は丸暗記不要!「状況」をどう扱うかで使い分ける
1. 導入:そもそも「使役動詞」ってなに?
日常会話で、こんなふうに言いたいことってありませんか?
- 「親に無理やり掃除をさせられた……」
- 「美容師さんに髪を切ってもらった!」
- 「先生が、放課後残るのを許してくれた」
- 「友達を説得して、やっと宿題を手伝わせた」
これらに共通するのは、「自分が動くのではなく、誰か(人や物)を動かす」という形です。このように「~させる」「~してもらう」という状況を表す動詞のことを、難しい言葉で「使役(しえき)動詞」と呼びます。
「使役」という漢字は、「使い(=役目)」を「役(=割り当てる)」と書きます。つまり、相手に何かの役目をやってもらうイメージです。
「~させる」だけでは、英語は伝わらない?
日本語ではどれも「~させる」と訳せてしまいますが、英語では「どういうつもりで相手を動かしているのか」によって、使う単語を厳密に使い分けます。
もし間違えて使うと、本当は「優しく許してあげた(let)」と言いたいのに、相手に「無理やりやらせた(make)」というキツい印象を与えてしまうかもしれません。今回は、テストのための丸暗記ではなく、相手との関係性が見えてくる「4つの状況」という視点で整理していきましょう。
2. メイン解説:4つの動詞が作る「状況」の違い
① make:状況を「作り出す」
OがVする状況を、Sが(Oの意思に関係なく)作り出すイメージです。相手を無理やりその状態にしてしまう力強いイメージで、そこには相手の選択肢はありません。
例: My teacher made me clean the classroom.(強制)
② have:状況を「持っている」
OがVする状況を、Sが(すでに)持っているイメージです。説得も強制もいりません。「当然そうなるはず」という状況を最初から持っているだけです。
例: I’ll have the waiter bring some water.(役割)
③ let:状況を「邪魔しない」
OがVする状況を、Sが邪魔しないイメージです。相手がやりたいと思っている流れを、せき止めずに通してあげる優しさ(または放置)のイメージです。
例: My parents let me tell them my decision.(許可)
④ get:状況に「Sが到達した」
OがVする状況に、Sが(働きかけて)到達したイメージです。get は「手に入れる」という動きの動詞。働きかけて、ようやくゴールに辿り着いたことを表します。
形のヒミツ:辿り着いた後、「これからVする」という未来の方向を示すため、矢印の役割をする to が必要になります。
例: I got my friend to help me with my homework.(説得)
3. 今日のまとめ:一言で言い換えるなら?
- make = 「問答無用!」
- have = 「お仕事ですから」
- let = 「いいよ、やりなよ」
- get = 「やっと納得してくれた……」
テストで「get の後ろは to だ!」と記号で覚えるのではなく、「一生懸命働きかけて、ようやくその状況に辿り着いたんだな」とイメージできると、英語はもっと楽しくなります。





